ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

ドイツ人といっしょにオランダ語授業を受ける

私は、今後自分の研究にどうしても必要になってくるということで、半年前からオランダ語を学び始めました。オランダ語は、ドイツ語と非常に良く似た言葉ので、ドイツ語ができれば基本的には修得は難しくないと思います。

ただ、私はドイツでオランダ語を学び始めたので、言葉そのものとは違う困難に直面しなければなりませんでした。ミュンスター大学ではオランダ語を学ぶ人は少ないようで、大学の正規の授業はありません。そのため、お金を払って、大学の特別クラスに通うことになります。

しかし、このクラスに来るのは、全員ドイツ人で、外国人は私一人だけです。そのため、授業は、ドイツ人学生向けにカリキュラムが組まれ、授業が進んでいきます。しかし、ドイツ人にとってオランダ語は、半分方言のようなものですから、修得スピードが桁違いに速く、私は全く付いていくことができませんでした。

すでに二回目か三回目ぐらいの授業から、先生の説明にオランダ語が混じるようになり、数ヶ月過ぎた頃には、授業の半分くらいはオランダ語での説明になってしまいました。私はほとんど全く分かりませんでしたが、他のドイツ人は大半理解しているようで、大いに疎外感を受けることとなりました。

私は、正直文献さえ読めれば良いので、文法を中心にやって欲しかったのですが、授業は会話や単語中心に進んでいきます。しかし、一回の授業に100ぐらいの単語が飛び交うので、とても覚えられませんでした。

文法に関しては、進み方がゆっくりなので、付いていくのはそれほど難しくはないのですが、とにかく会話能力と単語力が桁違いに劣っているので、総合的に言うと、やはり味噌ッかすという感じです。

そもそもドイツ人と同等に張り合おうという考えが間違っているのですが、そうは言っても、実際の授業で一人だけレベルが全然違うのは、結構辛いものです。そのため、オランダ語の授業は、もっとも行く際に気が重くなる授業なのです。


今学期のオランダ語の授業は今日から始まりました。前学期で初心者コース1を終わったので、今度は初心者コース2に進みました。授業が始まると、いきなりオランダ語で自己紹介をする羽目になりましたが、私も、休み中少々オランダ語を勉強していたので、なんとか無難に自己紹介を終えることになりました。

しかし、授業中のオランダ語含有率は、これまでよりさらに上がったので、授業がより理解しにくくなり、また気が重い日々が続きそうだと思いました。

私の最終目標は、16世紀のオランダ語の史料を読むことなのですが、そこまでの道のりは、まだ大分長そうです。