ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

フリースラント放浪

アムステルダムやライデンなどのホラントと並び、ミュンスターにやって来た数多くの再洗礼派を排出した地であるフリースラントを回ってきました。研究と関係があるような、余りないような、微妙な旅でしたが、やはり実際に一度は行ってみないと納得が行かな…

フリースラントへの旅。

研究を再開し、頻繁に脇道に逸れながら、史料をどんどん読んでいるのですが、またそろそろ旅に出なければならないので、平行してその準備もしています。正直、全く旅行をしたいという気分ではないのですが、こちらにいるうちに色々回っておかないと、後で後…

夢広がる手書き文書の世界

講演会が終わってからというもの、しばらく、現代語の二次文献を読んでいただけだったのですが、そろそろ本腰を入れて研究を再開しないといけないということで、今日は朝から州立文書館に入り浸って史料を読んでいました。Chorolyn さんのところのコメント覧…

ローマ教皇の里帰り。

先週末は、ミュンスターでWeltjugendtag (世界若者の日)という催し物が行われていたので、図書館に行く前に、街中を少し歩いてみました。このお祭りが何を目的にしたものなのか私は良く知りませんが、カトリック教会が主催して、世界各地から、若者たちが…

法学部にはお金があり、歴史学科や神学部にはお金がない。

ドイツは、キリスト教の伝統もあってか、日曜日はみんな休まなければならない日で、ほとんどの店は閉まり、街はほとんど活動を止めてしまいます。大学の図書館もまた、その例外ではありません。しかし、大学の中央図書館は閉まっているのに、法学部の図書館…

己が信仰に殉ず。

そんなわけで、私は、余り真面目に勉強せず、文献を読む以外は、映画を観たり、友達とご飯を食べたりと、のんべんだらりとしていたのですが、その間に、この間見ることが出来なかった、州立博物館の戦争写真展を見てきました。私はここのところ、広島や長崎…

リハビリ中。

講演会が終わってからというもの、前述の通り腹の立つことが多かったために、やり遂げた充実感よりは、無駄な時間と労力を費やしたという徒労感の方が大きく、酷い疲労感に襲われました。今はもう、さすがに治まりましたが、終わってからの二日間は、講演会…

全力は尽くしたが、しかし・・・・

こうして、原稿を書き終わり、パワーポイントのファイルを作り終えれば、もう仕事の大半は終わったようなものだということは分かっていたので、講演当日は、わりと気楽な気分でした。前日に原稿をチェックしてくれた友達も、内容は良いと言ってくれたので、…

被爆者の多様性とわかりやすさのトレード・オフ

私が話したのは、戦後被爆者が、健康、経済的困難、差別、罪悪感などに苦しまなければならなかったこと、そして彼らが、そのような生活や精神状況の中で、一方では沈黙し、一方では反核、平和運動に参加してきたこと、しかし、そのような態度決定は、絶えず…

講演会が終わりました。

長崎に原子爆弾が投下されてから60年目に当たる8月9日(日本時間ではすでに翌日になっていたのですが)、無事、ここしばらくの懸案だった発表を終えることが出来ました。今回の講演会は、私が頼まれたときは非常に小規模な催しだったはずなのですが、何…

Lebenssituation der Überlebenden von Hiroshima und Nagasaki nach dem Abwurf der Atombomben 

こんなところでドイツ語の文章を掲載して読む方がいるかどうか分かりませんが、何方かの某かの参考にならないともしれないので、土曜日の演説で使った原稿を掲載してみます。Vor 60 Jahre wurden zwei Atombomben von amerikanischen Bombenflugzeugen abgew…

女の子と遊ぼう。

もう、発表の期日も明日に迫ったということで、仕上げの段階に入っています。今日の朝10時からドイツ人の友達に講演の文章を直してもらう約束をしていたので、それに間に合わせるために、昨晩は明け方まで文章やパワーポイントの直しを入れていました。そ…

平和の間の前での演説

昨日、8月6日に、ミュンスターのど真ん中にある市庁舎の前で、演説を行いました。この演説は、反核団体の主催する広島、長崎への原爆投下60周年デモ集会の中で行ったものです。ミュンスターの市庁舎は、ドイツ全土を戦乱に巻き込み、酸鼻を極めた三十年…

未来に対する贈与

相変わらず原爆の発表準備に追われる毎日です。結局、自分の意見やまとめはなるべく入れず、被爆者の証言をできるだけそのまま提示することにしました。やはり、実際に経験したが故の生々しい描写が、一番伝わりやすいと思うので。というわけで、ひたすら証…

寒い・・・・

気がつけば8月になってしまいましたが、ドイツは、長袖を重ね着しても肌寒いぐらいの気温で、とても夏とは思えません。燦々と降り注ぐ眩しい太陽は、いったいどこに行ってしまったのでしょうか。とりあえず、6日の演説用原稿は出来たものの、9日の発表用…

加古隆の「パリは燃えているか」

今回の講演会では、発表とディスカッションだけではなく、音楽も演奏するということなので、知り合いの音楽大学の学生を紹介し、彼女にピアノを弾いてもらうことになりました。彼女が、当日どの曲を弾こうか迷っていたので、私も考えてみました。そこで彼女…