ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

2009-01-01から1年間の記事一覧

第六回再洗礼派勉強会開催のお知らせ

第六回目の再洗礼派勉強会を12月18日金曜日に開催します。今回は、近世フランスのナショナリスト的千年王国主義者イザーク・ラ・ペレールを中心に、ヨーロッパ近世、ナショナリズム、千年王国主義の関係を扱う会になります。再洗礼派とは直接的に関係ないよ…

「西洋史マガジン(仮)」改め「ひすとり!」始動します。

「西洋史マガジン(仮)」や「歴史マガジン(仮)」として動いてきた企画ですが、早くもタイトルが決定しました。その名も「ひすとり!」。「歴史ごった煮闇鍋マガジン」ということで、小説、マンガ、イラスト、動画、エッセイ、対談などエンターテイメント…

「歴史マガジン(仮)」への反響続々

Twitterで突如として盛り上がった「西洋史マガジン(仮)」について、このブログで「TWITTERで「西洋史マガジン(仮)」の話が大爆発(前半)」という記事で紹介したところ、他の様々なブログに話題が飛び火しました。 「西洋史マガジンですと!?がんばって…

TWITTERで「西洋史マガジン(仮)」の話が大爆発(前半)

この間の「博士ネットワークミーティング」で、歴史ネタをコンテンツ産業にいかに売り込んでいくかという話が出てきましたが、TWITTER上で突如として西洋史や東洋史ネタで面白い雑誌が作れるのではないかという議論が始まり、大変な盛り上がりを見せました。…

TWITTERで「西洋史マガジン(仮)」の話が大爆発 (後半)

「TWITTERで「西洋史マガジン(仮)」の話が大爆発 (前半)」の続きです。 astau@saisenreiha それはまさに、かつての『歴史ロマン』という歴史漫画専門雑誌の復刊ですね。link monodoi学部のころつるんでいた西洋史の連中だと、『ベルばら』読んで進学した輩…

第2回 博士ネットワーク・ミーティング@つくば

11月14日土曜日に、つくばの国際会議場で行われた「博士ネットワーク・ミーティング@つくば」に参加してきました。この会合は、院生やポスドク、企業人等科学や学術に関心のある人達の集まりで、テーマは「新時代、発信する科学者」でした。この時の「発信…

近世の終末論に関する文献

9月5日に行った再洗礼派勉強会は、また例の如く非常に面白かったのですが、打ち上げの席で近世にはメルキオール・ホフマンやベルンハルト・ロートマンの終末論の影響を引き継いだ思想家が数多くおり、しかも「新しきエルサレム」が国家となって地上に実現す…

9/5 第五回再洗礼派勉強会開催

来月9月5日土曜日に第五回の再洗礼派勉強会を開催します。関心がある方は是非ともご参加下さい。再洗礼派の専門家だけでなく、ヨーロッパ近世に関心のある方なら面白く感じられる会になると思います。

8/28-29 東北学院大学ORC 第3回合同研究会

東北学院大学オープン・リサーチ・センター第9回研究会大会(第3回合同研究会)開催日時:平成20年年8月28日(金)13:00-17:00,29日(土)9:00-12:30場所:東北学院大学土樋キャンパス7号館2階院生談話室

歴史学関係雑誌の新着記事情報

ACADEMIC RESOURCE GUIDEの岡本真さんが、歴史学関係の雑誌の新着記事を見ることが出来るRSSを作ってくれました。http://r.hatena.ne.jp/history_mag/ 国立国会図書館が提供する・雑誌記事索引採録誌一覧http://www.ndl.go.jp/jp/data/sakuin/sakuin_index.h…

職人や賃労働者に関する文献

Kurt Wesoly, Lehrlinge und Handwerksgesellen am Mittelrhein, 1985.Knut Schulz (Hg.), Handwerk in Europa, 1999.Reinhold Reith, Lohn und Leistung, 1999.Wolfgang Hardtwig, Genossenschaft, Sekte, Verein in Deutschland, vol. 1: Vom Spatmittelal…

第1回ARGフォーラム「この先にある本のかたち−我々が描く本の未来のビジョンとスキーム」

id:narrensteinさんのところでも紹介されていますが、ARG が興味深いフォーラムを開くそうです。 第1回ARGフォーラム「この先にある本のかたち−我々が描く本の未来のビジョンとスキーム」 開催日時: 2009年8月17日(月)14:00〜16:30(開場:13:30)開催場…

近世の下層民、浮浪者、女性

Google Books で見つけました。これは役立ちそうです。Google 凄い。 Robert Jütte, Poverty and deviance in early modern Europe Poverty and Deviance in Early Modern Europe (New Approaches to European History)作者: Robert Juette出版社/メーカー: …

ノルトライン−ヴェストファーレン州文書館での再洗礼派関連文書

「Archive in NRW」でノルトライン−ヴェストファーレン州にある文書館の史料を検索することができます。全ての文書館の全ての文書が検索対象になっているわけではないようですが、参考になります。「Wiedertäufer」で検索すると53件出てきます。

中世低地ドイツ語辞書をオンラインで使う。

ハイデルベルク大学の「Das Textarchiv des Deutschen Rechtswörterbuchs (DRW)」にSchiller-Lübbenの中世低ドイツ語辞書もありました。辞書をそのまま写真で撮ったものなので検索はできませんが、ネットがあればいつでも辞書が引けるのは便利です。http://w…

J. J. Scotti の法制史史料集成をpdfで読む。

Internet-Portal Westfälische Geschichte でJ. J. Scotti の編纂した膨大な量の法制史関連の史料集を見ることが出来ます。ヴェストファーレンや下ライン地方の研究者にとってはたまらないですね。http://www.lwl.org/westfaelische-geschichte/portal/Inter…

FUJITSU ScanSnap で資料をpdf化

富士通のScanSnap は、高速で資料をpdf化してくれるようですが、これ超便利ですね。手持ちの資料を全てpdf化すればUSBメモリーでいつでもどこでも膨大な量の史資料を参照できるわけで、ノートパソコン持ち歩きでどこでも論文が書けます。海外に留学するとき…

TWITTER 始めました。

イランの件で世界的な注目を集めるようになったTwitter ですが、遅蒔きながら私も始めてみました。正直まだどのように活用すべきかは、良く分かっていないのですが、これも一つの実験として使っていきたいと思います。http://twitter.com/saisenreiha

学術会議中の参加者のTwitterの使い方

「カレントアウェアネス・ポータル」さんで、オーストリアで開催された“EduMedia Conference”で行われた「学術会議中の参加者のTwitterの使い方」に関する報告が紹介されていました。報告はpdf で9ページという結構長いものなので、私はまだ読んでいませんが…

インターネットを学術目的で活用するために

昨日までドイツに資料調査に行ってきました。本来の目的は、下ライン地方の再洗礼派に関する史資料の入手と文書館での史料調査だったのですが、その際にドイツにいる様々な研究者から援助していただきました。その一環でボンに行った時に、id:narrenstein さ…

日本でネット上の学術交流がないのはアーキテクチャーの問題なのか?

はてなの取締役の梅田望夫さんが、インタビューで日本のネットの現状が残念だと述べたために大炎上して凄いことになっているようです。 ただ、素晴らしい能力の増幅器たるネットが、サブカルチャー領域以外ではほとんど使わない、“上の人”が隠れて表に出てこ…

TWITTERで学問コミュニケーション

TWITTERに人文科学部と社会科学部があるようです。人文科学部は部員60人です。 人文科学部 社会科学部 私も入りたい!!

Samme Zijlstra: Om de ware gemeente en de oude gronden の書評

Nicole Grochowinaが「Sehe Punkt」でSamme ZijlstraのOm de ware gemeente en de oude gronden の書評を書いていました。この本はオランダ再洗礼派の重要な通史なので参考になります。http://sehepunkte.de/2002/01/2905.html

Grenzen des Täufertums / Boundaries of Anabaptism

2006年に行われた再洗礼派の大規模なシンポジウムが、ようやく論文集として公刊されるようです。目次が分からないのですが、これは再洗礼派研究者なら要チェックの一冊になっていそうです。 ANSELM SCHUBERT (HRSG.), ASTRID VON SCHLACHTA (HRSG.), MICHAEL…

Historians in Conversation

このシリーズは面白そうです。Recent Themes in World History and the History of the West: Historians in Conversation (Historians in Conversation: Recent Themes in Understanding the Past)作者: Donald A. Yerxa出版社/メーカー: Univ of South Car…

アカデミック・ハラスメントを生き延びるために

東北大学の大学院理学研究科で、指導教官に2年連続で博士論文の受け取りを拒否されたために院生が自殺したという事件がありました。このニュースは、このようなアカデミック・ハラスメントに関する事件では珍しく、マスメディアで大きく取り上げられているよ…

Family of Loveとリプシウス

この間の再洗礼派勉強会で個人的に非常に面白いと思ったのは、ユストゥス・リプシウスが、Family of Love 愛の家族の信徒だったことです。この愛の家族は、オランダ再洗礼派や自由心霊派など中世神秘主義の流れを汲む神秘主義者の集団です。何故かというと、…

Heinz Schilling. Early Modern European Civilization and its Political and Cultural Dynamism. The Menahem Stern Jerusalem Lectures.

近世ドイツ研究の大家ハインツ・シリンクの新著が出たそうです。小著なので、彼の考えを手っ取り早く知るには良い本のようです。 In sum, Schilling concisely limns three major fields of his own research, neatly tied together in a consideration of t…

Dr. Henk Bakker, Die Eschatologie der Münsterschen Täufer

これ聞けないのは、超残念です。論文で発表してくれないかなあ。 Die Geschichte der Stadt Münster ist zutiefst mit der Bewegung der sogenannten ‘Wiedertäufer’ verbunden. Aber was wollten die Täufer in Münster? Welche Ideen trieben sie an? Dies…

「History and Theory」での神・科学・歴史特集

「History and Theory」の2008年12月号で神と宗教と歴史に関する特集が組まれていたようです。 God, Science, and Historical ExplanationTOR EGIL FORLAND, Acts of God? Miracles and Scientific ExplanationBRAD S. GREGORY, No Room for God? History, S…