ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ドイツ連邦議会選挙、面白リンク集。

Spiegel Online で、どの党がどの地域で、どれくらい票を得たのか一目で分かる地図が見れます。ここ。 また、4種類の連立政権の獲得議席を表したグラフです。ここ。 どの連立を望むかのアンケートの結果です。ちなみに大連立が33%で一番人気です。ここ。…

ベルンハルト・ロートマンの生まれた街Stadtlohn

ミュンスターはすっかり寒くなってしまいましたが、このところ雲一つないような快晴が続いているので、ミュンスターラントの小都市を回っています。今日は、ミュンスター宗教改革運動、そしてミュンスター再洗礼派の中心的神学者であるBernhard Rothmann (…

混沌のドイツ連邦総選挙速報

先週日本でも衆議院の総選挙が行われましたが、今週はドイツで、連邦議会の総選挙が行われました。まだ確定ではありませんが、大勢は決したので、結果を速報します。 CDU/CSU (キリスト教民主同盟 / キリスト教社会同盟) (35.0%, 2002 年比-3.5%) SPD (社会…

ヒレ・ファイケンの小説。

私は読んでいませんが、ヒレ・ファイケンをモデルにした小説があるようです。 Norbert Johannimloh という方の「Die zweite Judith」(「第二のユディト」)というタイトルだそうです。ヒレ・ファイケンだけでなく、王妃ディヴァラや、エリザベス・ヴァント…

ヒレ・ファイケンのお父さんは日雇い労働者。

この間、フリースラントを旅しましたが、この旅の一つの目玉は、ヒレ・ファイケンの生地を訪れることでした。彼女は、神から啓示を受け、旧約聖書のヒロインであるユディトを模して、ミュンスター司教を暗殺しに行った女性です。彼女のこの特異な行動も興味…

路上で野垂れ死ぬ。

私自身、一切の希望を断念する事によって、自分の人生の最も危機的な20年間を乗り切る事ができたと思う。そのため、当然払うべき礼節はともかく、一度も指導教官にゴマをすろうとは思わなかったし、「学会」に妥協する必要もなかった。何の業績も残すこと…

外から、日本の大学はこう見える。

Krämer, Hans Martin, Zwischen Abgeschlossenheit und Offenheit: Hochschulsystem und Geschichtsforschung in Japan, in: Zeitschrift für Geschchtswissenschaft 52, 2004, 881-885. (「閉鎖性と開放性の間で:日本の大学システムと歴史学研究」)何気…

日本は既に貧富の差が激しく、日本政府は既に小さな政府であると言うこと。

90年代に入る前は、日本は世界でも有数の平等な社会だと言われていましたが、80年代から次第に富裕層と貧困層の格差が開き始めたことは、すでに良く知られていることだと思います。*1今回の選挙の結果を受け、今後の国内での再分配や今後の階層間の格差…

シュレーダーがミュンスターにやって来た。

ドイツでも、来週国の命運を決める総選挙と言うことで、大物政治家も活発に動いているようです。今日は、ドイツの首相ゲルハルト・シュレーダーが、ミュンスターにやって来て、街の中心にあるドーム広場で、演説を行いました。私は、ドイツの選挙には全く関…

小泉首相の大勝利報道。

日本から遙か遠いドイツにいると、日本の選挙も人事のように感じてしまうのですが、昨日は大事な衆議院選挙だったようですね。海外にいても、大使館や領事館、あるいは郵送で投票が出来るので、せっかくだから試しに投票をしてみようかと思っていたのですが…

『neueWut』

日本も衆議院選挙で盛り上がっているようですが、こちらももうすぐ連邦選挙があります。CDU-CSU 連合が過半数を確保するのか、まだ予断を許さない状況ですが、極めて高い確率でCDU 党首のアンゲラ・メルケルが、ドイツ初の女性首相に就任することになると見…

資本主義が、社会をバラバラにする恐怖。

日々史料を読み、それをまとめ、ワープロで入力していますが、何となくやる気がないときに、以前コピーを取ったけど、まだ読んでいない論文を読んでいます。コピーを取るのはすぐですが、読むのは時間が掛かるので、未読文献は日々堆く積み上がり、私は、さ…

歴史学の成果は、世間で広まるか?

この間、天気が良かったので、雑木林に行き、木陰の下で論文を読んでいました。すると、犬を連れたおばさんが近寄ってきたので、しばらく世話話をしました。私がミュンスターの再洗礼派について研究していると言うと、彼女は再洗礼派は悪い奴らだった、一夫…

デフェンターの殉教者Fenneke van Geelen

この間の旅で、一番最初に訪れたのはオランダ内陸にある都市Deventer(デフェンター)です。この街は、元ハンザ都市で、商業の街であり、同時にDevotio Moderna が盛んであり、エラスムスも学んだラテン語学校が人文主義の牙城になるなど知的にも重要な都市…

宗教というフォーマットは古いのだろうか。

読売新聞が、日本人の宗教心についてアンケートを取ったそうです。その結果は、予想通り宗教を信じない人、また宗教を大切だとは思わない人が大半でした。ネットだと調査方法などが分からないので(紙の新聞には詳細が出ていたのでしょうが)、信憑性の程は…