ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

2007-01-01から1年間の記事一覧

STELLET LICHT / LUZ SILENCIOSA

メキシコ人の新鋭監督カルロス・レイガダスの『沈黙の光』では、メンノー派の村が舞台になっているようです。Stellet Licht 公式サイト

CLAWS: Creating Livable Alternatives to Wage Slavery

「CLAWS: 賃金奴隷にならない生き方の創造」は、トム・ルッツの『働かない』で紹介されていたサイトです。 Welcome to CLAWS at whywork.org. We're a pro-leisure and anti-wage-slavery group of people dedicated to exploring the question: why work? T…

Matthias Meinhardt (Hg.): Die Sozialstruktur und Sozialtopographie vorindustrieller Städte.

Matthias Meinhardt / Andreas Ranft (Hg.): Die Sozialstruktur und Sozialtopographie vorindustrieller Städte. Beiträge eines Workshops am Institut für Geschichte der Martin-Luther-Universität Halle-Wittenberg am 27. und 28. Januar 2000 (= Ha…

医療人類学の仮定法化

「伊藤智樹の書評ブログ」の「『医療・合理性・経験――バイロン・グッドの医療人類学講義』バイロン・J・グッド(江口重幸・五木田紳・下地明友・大月康義・三脇康生訳)(誠信書房)」で「仮定法化」という面白い考え方について紹介されていました。 彼の物語…

バーバラ・エーレンライク『ニッケル・アンド・ダイムド アメリカ下流社会の現実』

バーバラ・エーレンライク、曽田和子訳『ニッケル・アンド・ダイムド アメリカ下流社会の現実』東洋経済新報社、2006年 を読みました。以下は、この本に関する私的なメモです。先ず、全体的な感想としては、アメリカの貧困層の生活は想像以上に酷いと言うこ…

ブラウンとホーへンベルクの歴史地図

1572年から出版されたブラウンとホーヘンベルクによる、ヨーロッパ諸都市の地図集「Civitates orbis terrarum」が、インターネット上で見られます。ミュンスターの地図もあるよ。 「Braun and Hogenberg, Civitates orbis terrarum」 (Historic Cities)

ドイツで『サイエントロジー教会』禁止の動き

【CJC=東京】米国で生まれた『サイエントロジー教会』を宗教団体とは認めない動きがドイツで出ている。人権を侵害する集団だとして、ハンブルグ公安当局が禁止に動いている。このほど開かれた公安当局の会合で提議されたことが 12月3日明らかになった…

OECD諸国におけるホームレス政策に関する研究

OECD諸国におけるホームレスの定義及びモニタリングに関する調査 OECD諸国におけるホームレス政策に関する研究(その1) ANALYSIS OF THE DEFINITION OF HOMELESS PEOPLE AND FRAMEWORK FOR MONITORING HOMELESSNESS Study on homeless policies in OECD count…

Hans-Jürgen Goertz, Radikalität der Reformation. Aufsätze und Abhandlungen

宗教改革急進派研究の碩学ハンス−ユルゲン・ゲルツの論文集が出たそうです。既読の論文も多そうですが、重要論文が並んでいるので、再洗礼派研究者にはマストなアイテムですね。 Hans-Jürgen Goertz Radikalität der Reformation Aufsätze und AbhandlungenF…

双曲割引は進化論的にどう説明されるか

id:Shorebirdさんのブログで、エインズリーの『誘惑される意志』についての日記が上がっていました。その中で、双曲割引がどのように進化論的に説明できるかの仮説が書かれていました。 ありそうなのは,個人の効用の評価関数が不安定だということだ.今欲し…

フランスの大学生が大学改革に抗議

French students hold fresh protests against reform PARIS (Reuters) - French students will hold new protests on Tuesday over President Nicolas Sarkozy's university reform that they say will create a two-tier education system funded by big b…

メイドさんは何故メイド服を着るのか?

若尾祐司さんの『ドイツ奉公人の社会史−近代家族の成立−』(ミネルヴァ書房、1986年) を読んでいたら、イギリスの女性奉公人の話しも出てきました。西ヨーロッパでは、19世紀に農業奉公人が減り、都市では奉公人が増える、しかし都市奉公人は女中に一元化さ…

「社会心理学研究」がCiNii で読める。

「社会心理学研究」が、CiNiiでPdf で公開されています。超便利。ありがたいです。目次は、日本社会心理学会のサイトで見れます。(リンク)文化心理学の代表的研究者である北山忍さんの以下の書評論文は、ゲーム理論と歴史学の関係を考えるためにも、非常に…

Role of Intermittency in Urban Development: A Model of Large-Scale City Formation

ザネットとマンルビアは、都市の規模の分布がべき乗則に従っており、そのような分布は、第一に一年間の人口変化は比較的ランダムであること、第二にある都市における一年間の人口変化の数は人口そのものに比例するという二つの性質で説明できることを明らか…

主要イスラム教学者138人、キリスト者に宛て声明発表続報

昨日紹介したイスラム教学者の声明の件ですが、id:itunalilyさんが、この件についてコメントを行い、「Herald」による記事と手紙の概要を紹介しています。 ただし、私見を言い添えると、この内容は、失礼ながら、特に新奇性のあるものでもありません。実は、…

主要イスラム教学者138人、キリスト者に宛て声明発表

【CJC=東京】主要なイスラム教学者138人が、世界中のキリスト者に宛てた声明「私たちとあなた方の間の共通の言葉」を10月11日発表した。声明の日付になっている13日はイスラム教徒の断食月のラマダン明けの祭りを控えてのもの。(中略) 声明は…

再洗礼派女性の史料を画像で公開

「doopsgezinde historische kring」で、再洗礼派女性の史料が画像で公開されているサイトが紹介されていました。「Women in the Picture」では、テーマ毎に分かれた様々な史料の画像が公開されています。オランダ語だけではなく英語の解説も付いているので…

言葉は毛繕いの代わり?

ダンバーという研究者によれば、人間の言語が生まれたのは、社会的な紐帯を保つためだそうです。集団で生活する霊長類は、毛繕いという社会的コミュニケーションを通して集団のメンバー同士の相互信頼を増大させるそうです。しかし、集団の規模が大きくなり…

マーク・メザールとブショーの貧富の格差の原因を説明した論文

マーク・メザール氏のサイトの発表論文一覧で、彼が発表した論文が読めます。貧富の差が生まれる理由、つまり資産の分布がべき乗則に従う理由を明らかにした次の論文も、pdfファイルで読めてしまいます。私は数学が分からないのでさっぱりですが。"Wealth co…

高学歴ワーキングプア

hamachan先生のブログで、水月昭道『高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院』 (光文社新書) という本が紹介されていました。 大学院重点化というのは、文科省と東大法学部が知恵を出し合って練りに練った、成長後退期においてなおパイ…

カルヴァン生誕500周年記念に新ウェブサイト誕生

「世界キリスト教情報」さんより。カルヴァン生誕500年記念で特別サイトが作られたそうです。ヴェーバー研究者も注目かもしれませんね。 ◎カルヴァン生誕500周年記念に新ウェブサイト誕生 【ジュネーブ=ENI・CJC】スイス・プロテスタント教会連…

CALL FOR PAPERS: Mennonites and Money: Wealth and Poverty in the Past and Present

「メンノー派とお金」をテーマにしたシンポジウムをやるようです。12月1日が締め切りらしいので、我こそはと思う方は応募してみてはいかがでしょうか。 October 11 & 12, 2008 Eckhart Gramatte Hall University of WinnipegHosted by: The Chair in Menn…

17世紀の寺子屋

久しぶりにWunder, Heide, Er ist die Sohn, sie ist der Mond. Frauen in der Frühen Neuzeit, München 1992. を読み返しているのですが、この本の中で、Winkelschule についての記述がありました。(S. 124)ヴンダーによると、手工業者の妻はお金を扱わなけ…

「共和党の時代はなぜ終わる」

Gooニュースで、フィナンシャル・タイムズの「共和党の時代はなぜ終わる」という記事が紹介されていました。共和党が衰退すると同様に、宗教右派の力も弱まっているようです。 しかし今や宗教右派のキリスト教連合は分裂し始めている。これは民主党にとって…

経済史を研究する意味は?

岡崎哲二氏の『コア・テキスト経済史』(新世社、2005年) の第1章は、「経済史を研究する意味」と題されています。ここでは経済史と銘打たれていますが、歴史学を研究する意味と置き換えても良いでしょう。その意味で、経済史学徒以外の歴史学研究者にとって…

フランスやドイツの過労自殺

「南ドイツ新聞」のサイトを見ていたら、ドイツの過労自殺についての記事がありました。「Überlastung im Job. "Die Arbeit hat ihn umgebracht" (過労。「仕事が彼を殺したんだ!」)」この記事によれば、フランスで連鎖的な過労自殺が起こり社会を揺るが…

トーク・セッション「歴史学の現在(いま)」9月6日ジュンク堂仙台店

東北大学の小田中直樹先生が、無料のトーク・セッションを行うようです。 トーク・セッション「歴史学の現在(いま)」 * 講師:小田中直樹 * 主催:ジュンク堂書店仙台店 * 協賛:歴史書懇話会 * 場所:ジュンク堂書店仙台店喫茶コーナー * 日時:9月6日…

田舎者が東京さ行く。

この日、東大の駒場で、東北の大学の院生と東京の大学の院生が合同で行う研究会が開かれました。東北と東京各二名ずつが発表をしたのですが、大変興味深く拝聴させていただきました。その後の懇親会では、東北という田舎から大勢がやって来たということで、…

人類の格差を考察した『銃・病原菌・鉄』の著者に聞く(上)(下)

Wired で、ジャレド・ダイアモンドのインタビューがありました。 人類の格差を考察した『銃・病原菌・鉄』の著者に聞く(上) 人類の格差を考察した『銃・病原菌・鉄』の著者に聞く(下) WN:現在、さまざまな角度から研究をまとめていく研究者が増えているよう…

ケルンの大モスク建設計画をめぐり論争勃発

【8月6日 AFP】ドイツ西部の都市ケルン(Cologne)に欧州最大のモスク(イスラム礼拝所)を建設する計画が持ち上がり、キリスト教関係者と極右の一部から「イスラム系住民がその強大さを誇示するためのもの」と強い反対の声が上がっている。(中略) 問題の…