ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

冬の予感

昨日今日は、曇りがちで、雨も降りましたが、その前の一週間は、素晴らしい秋晴れが続き、眩しいような青空を見ることが出来ました。

しかし、そんな日差しの眩しい良く晴れた日だから気づくのは、ミュンスターは、もうすっかり寒くなってしまったことです。快晴であっても、外ではもう厚めの上着がないと寒くて仕方がありません。太陽の日差しも弱々しくなり、少し日が傾くと、弱々しい太陽がひどく斜めになって降り注ぎ、あちこちに長い影を作ります。

また、日もずいぶんと短くなってしまいました。こちらは緯度が高いということで、夏の間は、10時や11時まで明るいのですが、今はもう7時ごろになると暗くなってしまいます。また、暗くなり始めたと思うと、あっという間に、真っ暗闇になっています。まだ夏の日の長さの記憶が頭のどこかに残っているので、いつの間にか突然暗くなっている様を見ると、どこか物寂しい感じを受けてしまいます。

また、この一週間で、急に木々の葉が落ち始めました。ミュンスターにある木々のほとんどは、落葉広葉樹なので、沿道にある木々は、次々に葉を落とし、それと同時に様々な木の実も落ちてきます。

中には栗やどんぐりのような日本でもおなじみの木の実もあるのですが、小さな栗のような実が何個も入って、柔らかく、長い棘の付いた木の実や、中は普通の栗の実なのに、ほとんど外側に棘が無い木の実など、日本では見かけない木の実も色々とあります。

風が吹くたびにひらひらと地上に舞い落ち、通りの端から舞い上がるカサカサに枯れた枯葉を、寒さに首をすくめながら眺めていると、秋が深まってきたというよりは、もうすぐ冬が始まるのだということを感じざるをえません。

この木の葉がさらに落ちると、いずれ街中が枯れ枝を伸ばした枯れ木だけになり、日もさらに短くなり、天気が悪い日が続くようになります。そして、街から、木々の葉の緑、青空の青が失われ、昼間は灰色、夜は闇が視界に入る全てという日々が続くようになります。つまり、ドイツの、暗く厳しい冬がやってくるのです。その日が遠くないことを、私は、日々ひしひしと感じています。