ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

はじめの御挨拶。

みなさん、どうもはじめまして。私は、ドイツのミュンスターという都市にあるヴェストファーレン・ヴィルヘルムス・ミュンスター大学に留学している者です。私が、わざわざドイツ、それもミュンスターという小さな街にやってきたかと言うと、私の扱っているテーマが、この街で起こった出来事だからです。

私が研究しているのは、16世紀にミュンスターで起こった再洗礼派をめぐる一連の出来事についてです。とは言っても、ほとんどの方は何のことか分からないと思いますが、ミュンスター再洗礼派については、今後少しずつ説明をしていこうかと思います。


どうも手軽に作れると言うことで、今日から、はてなダイアリーというのを始めてみました。私がはてなを始めようと思った理由は、大きく分けると三つほどあります。

始めた理由の一つは、自分の研究のメモ代わりに使ってみようということです。日々考えたことや、調べたことを、軽くまとめることで、これらのアイディアや知識を忘却の淵から救えればと思っています。

二つ目は、自分の研究を他の方々に見てもらって、意見でももらえれば良いなと言うことです。ネットのような、様々な立場や考えを持つ人たちに、自分の考えていることなどを再検討してもらって、研究を進める上でのヒントでももらえれば、こんなに素晴らしいことはないと思います。


しかし、はてなダイアリーを書いてみようと思ったのは、自分の利益のためというよりも、むしろ世の中に対する恩返しをしたいという気持ちからのような気がします。

日本の大学、あるいはドイツの大学で学んでいるということは、間接的に両国民の血税を使っていると言うことです。また、ドイツという外国に住み、他の人が見れないものを見る機会が与えられたこと、そして、色々な方々にお世話になりながら、研究を今も続けられていることに対しても、やはり感謝の念があります。

私は、これまで直接、間接的に受けてきた様々な恩に対して、まだ何も返すことが出来ていないので、それに対し、ある種の後ろめたさを感じているところがあります。そのため、いつか、何とか恩返しがしたいとは、いつも思っています。もちろん、そのためには論文を書くことが第一なわけですが、何分私が扱っているテーマはマイナーで、多くの研究者の方々に読んでいただけるかどうか分からないということで、もう少し世間に開いたかたちで、自分が研究する過程で得たものを、お裾分けできないかなと思っています。

また、論文を書くためには、論文に直接反映されない、あるいはほんの少ししか表に現れないような部分で、膨大な作業をしなければなりません。自分が研究をして思うのは、何でもそうかもしれませんが、歴史学は、他人の書いた研究成果を読むよりも、自分でやる方が面白いと言うことです。

何かを研究すると言うことは、まだ誰も解明していない、前人未踏の領域に足を踏み入れることですが、これは非常に難しいと同時に、非常に面白い行為でもあります。そのため、この日記で、歴史学を研究するということが、いったいどんなことなのか、その過程でどんなことが起こるのかを、みなさんにお伝えできればなと思います。


しかし、私は何分、まだまだ未熟な半人前なので、歴史学の面白さや難しさのようなものを、きちんとお伝えできるかどうか分かりませんが、このブログを通じて、ほんの少しぐらいは、世の中に恩返しが出来れば良いなと思っています。

ずいぶんと大それた事を最初から書いてしまいましたが、もしかすると三日坊主で終わったり、あまり更新できないかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。