ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

日本で郷土史をやりたい

今日は、友人のギリシャ人が、ミュンスターギリシャ人学生協会の会合で、日本について発表したので聞きに行きました。

この発表では、城や日本刀や日本家屋や神社仏閣など、外国人が興味を持ちそうなものが中心的に取り上げられていました。合間合間で、ミュンスターに留学している日本人ピアニストの方が、「ふるさと」や「荒城の月」のような定番ナンバーを演奏しており、外国人の興味を持つ日本の姿というのは、こういうものなのだなと改めて思いました。誤解も色々とあったようですし、外国人による日本紹介の難しさを感じました。

とは言いつつも、では、私が日本のことを十分良く知っているかというと、かなりあやしいものです。私は、西欧のことは、比較的良く知っていても、日本については専門的な知識は持ち合わせていないので、常識的知識以上のものは持っていません。

そのため、時間があれば、もっと日本についても良く知りたいとは思っています。特に、いずれ私は、自分の故郷の歴史を調べてみたいなと思っています。

ドイツでは、郷土関係の本はもの凄く沢山出版されており、郷土史研究のための歴史協会や雑誌も非常に沢山あります。私もほとんどミュンスターという街の郷土史に近いことをやっているので、この過去の郷土史の分厚い蓄積から、多大な恩恵を受けています。

しかし、この前帰国したときに、日本の書店で郷土史をコーナーを眺めてみたところ、棚にはほとんど本が並んでおらず、非常に寂しい思いをしました。そのため、自分が生まれ、育った故郷に対し、歴史の研究を通して恩返しをしたいという気持ちが大きくなりました。

残念ながら、現在の私は、古文や手書き文書を読むスキルがないですし、専門外のことに時間や労力を割く余裕はありませんから、いつできるようになるかは分かりません。

しかし、ミュンスターの文書館でも、おそらく在野の郷土史家であろう非常に高齢の方達が、文書を読んでいるのを見ると、いずれ私も、日本の文書館で、何百年も前の文書を読んで、自分がこれまで生活してきた場で、昔何が起こったのか、どういう人が暮らしていたかを知りたいものだと思います。

私は西洋のことを研究し、今はドイツに住んでいますが、やはり、生まれ育った日本には愛着があるもので、いずれ日本のことをもっと知りたいと思っています。