ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

加古隆の「パリは燃えているか」

今回の講演会では、発表とディスカッションだけではなく、音楽も演奏するということなので、知り合いの音楽大学の学生を紹介し、彼女にピアノを弾いてもらうことになりました。

彼女が、当日どの曲を弾こうか迷っていたので、私も考えてみました。そこで彼女に提案したのが、加古隆の「パリは燃えているか」という曲です。この曲は、NHK の傑作ドキュメンタリーシリーズ「映像の世紀」のテーマ曲になった曲です。

この「映像の世紀」は、20世紀初頭から現代まで、当時撮影された映像を使って作られたドキュメンタリー番組です。20世紀は、特に陰惨な戦争が多かったということで、番組自体も、かなり重いものでした。特に、ユダヤ強制収容所原子爆弾投下を扱った「世界は地獄を見た」は、史上空前の破壊と虐殺を容赦なく見せつけた回で、私も見ていて大きな衝撃を受けました。

加古隆のこの曲は、このような重い内容の番組のテーマ曲だけあって、重々しさを感じさせる曲です。原爆を扱う場所で演奏するならこの曲しかないだろうと思い、彼女にリクエストしたところ、幸いなことに気に入ってもらえたようで、当日弾いてもらえることになりました。当日、生のピアノで、この曲を聴けるのは楽しみです。