フリースラント放浪
アムステルダムやライデンなどのホラントと並び、ミュンスターにやって来た数多くの再洗礼派を排出した地であるフリースラントを回ってきました。研究と関係があるような、余りないような、微妙な旅でしたが、やはり実際に一度は行ってみないと納得が行かないので、行って良かったと思います。
旅の間は、特に何をやるでもなく、ひたすら街や村を歩き回って、その街の構造を理解するように努めていました。今回は、旅先に余り歴史博物館がなかったので、きちんとしたその街や村の歴史は分からなかったのですが、都市に関しては、現代の地図を見て、街中にある教会や市庁舎を見て、主要な通りを歩けば、だいたいその街の歴史は想像できるので、特に困るわけでもありません。後で、答え合わせで簡単な略史を読めば、その街の歴史は、だいたい把握できるからです。こうやって様々な都市を訪れ、実際に歩くことは、比較都市史的な視点が必要とされる都市史研究者にとっては、非常に重要なことです。
今回旅した場所は、全て再洗礼派絡みの場所で、定期バスも通っていないような村にも行かなければならなかったので、ずいぶん大変でした。しかし、やはり実際に行ってみて、その村がどの程度の規模なのか、大都市からどの程度離れているのかを見ることができたのは、貴重な経験となりました。