ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

ドイツの11教派が相互に洗礼認める

【CJC=東京】ドイツのカトリック正教会、東方正統教会、聖公会英国国教会)などキリスト教11教派がそれぞれの洗礼を正式に認めることで合意が成立、共同宣言が作成された。正教会、東方正統教会、聖公会英国国教会)も入っており、エキュメニカル(教+会一致を目指す)運動に1段階を築いた形となった。
 現在まで、特定のカトリック教会教区と地域の福音教会の間で相互に洗礼を認め合ったことはあるが、それは例外的なものとされていた。
 共同宣言に至るには、バチカンローマ教皇庁キリスト教一致事務局長のワルター・カスパー枢機卿の働きかけがあった。共同宣言は3年間にわたる検討の結果まとまった。

世界キリスト教情報

これら11教派は、以下のようなものです。

  1. die Äthiopisch-Orthodoxe Kirche エチオピア正教
  2. die Arbeitsgemeinschaft Anglikanisch-Episkopaler Gemeinden in Deutschland ドイツ聖公会監督教会作業共同体
  3. die Armenisch-Apostolische Orthodoxe Kirche in Deutschland ドイツ・アルメニア使徒正教会
  4. die Evangelisch-altreformierte Kirche in Niedersachsen ニーダーザクセン州福音古改革派教会
  5. die Evangelische Brüder-Unität - Herrnhuter Brüdergemeinem 福音派同胞教会−ヘルンフーターの兄弟共同体
  6. die Evangelische Kirche in Deutschland ドイツ福音派教会
  7. die Evangelisch-methodistische Kirche 福音派メソジスト教会
  8. das Katholische Bistum der Alt-Katholiken in Deutschland ドイツ古カトリック主義カトリック司教区
  9. die Orthodoxe Kirche in Deutschland ドイツ正教会
  10. die Römisch-Katholische Kirche ローマ−カトリック教会
  11. die Selbständige Evangelisch-Lutherische Kirche 独立福音派ルター派教会

Zenit

訳語は適当なので、参考程度に考えて下さい。確か、現在は改宗の後には、新しい宗派で洗礼を受け直すことになっていたと記憶していますが、今回の協定で、そのような枠が取り払われることになります。ドイツのキリスト教教会は、着々と大同団結への道を歩んでいるようです。異なった宗派同士互いに骨肉の争いをしていた時代が、嘘のようですね。