ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

地方は衰退する一方

ニュー速クオリティーで「地方の過疎化が止まらない・・・ 中心街ですら出店者は現れず 」というスレが紹介されていました。

その中で、「人口減少下における地域経営について 〜2030年の地域経済のシミュレーション〜」という調査報告が紹介されていました。このシミュレーションによると、2030年には東京で人口が微増する以外は、日本全国で人口が減少し、大都市圏以外の経済規模も縮小するとのことです。

2000年代の景気回復でも、地方には余り恩恵は及んでいませんし、東北地方最大の都市仙台ですら、街中には映画館すらなく、ジワジワと郊外化が進んでいる現状なので、他の地方都市は推して知るべしでしょう。

「三月書房」さんのブログによれば、京都の一番の繁華街河原町ですら衰退し、テナントが入らなくなっているそうなので、郊外化の流れは政令指定都市レベルでも止まらず、東京以外は全て郊外になる日もそう遠くないのかも知れません。

開業当日の京都新聞には「河原町三条−四条間変ぼう 客足復活に期待」というご祝儀記事が載ってますが、この通りの状況はますます悪化する一方です。何しろパチンコ店やゲームセンターですら空き店舗が少なくなく、もはやテナント募集をあきらめてトタンで囲ったままだったり、自動販売機を並べたりしている所もたくさんあります。新規テナントが入っていても有名店はほぼ皆無で、長期的な展望のまったく感じられないファストフード関係や雑貨屋ばかりです。いまや新規の有名店はコンビニのみと言ってもよいでしょう。繁盛しているらしいのは、カラオケとネットカフェの類ばかりですが、これらの店は1階に路面店を出す必要がないので、雑居ビルの1階のみ空き店舗というところも少なくありません。目勘定ですが、空き地空き店舗は15%程度はありそうです。ウインドウ・ショッピングという言葉がありますが、この通りにまともなウインドウはほとんど見あたらなくなりつつありますから、ファッションビルの1棟や2棟建ったところで、当分は回復の見込みはないでしょう。

三月記


山口県宇部市の写真が紹介されていましたが、これまた凄まじい寂れっぷりです。しかし、地方都市の駅前や商店街はどこもこんなもので、個人商店はほぼ壊滅し、郊外の幹線道路沿いにある巨大ショッピングモールやディスカウントショップばかりが増えているのが、現在の日本の風景です。別に日本だけでなく、世界中どこもいっしょですが。

また、ニュー速クオリティーでは、こんな書き込みもありました。

58. Posted by 名無しクオリティ 2008年07月17日 21:34
これが俺の街の全て

ブックオフ(笑)
ゲオ(笑)
ツタヤ(笑)
マクドナルド(笑)
吉野家(笑)
すかいらーく(笑)
ジャスコ(笑)
イオン(笑)
ニトリ(笑)
ゼビオ(笑)
ユニクロ(笑)
ファッションセンターしまむら(笑)
東京靴流通センタ−(笑)
コジマ(笑)
ヤマダ電機(笑)
ケーズデンキ(笑)
パチンコ(笑)
サラ金無人契約機(笑)


日本全国津々浦々こんなものですし、地方や非正規雇用者など社会の弱い部分から、日本の社会がグズグズに崩れて行っているという感じはあります。これがゆるやかに衰退しつつある社会に生きることなのかと日々実感できるのは、衰退局面にあった過去の様々な社会を想像するときに役立つという意味で、歴史研究者には有益なことなのかも知れませんね。