ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

ミドルセックス大学の哲学科廃止を阻止するための署名。

この間のキングズカレッジに続き、イギリスのミドルセックス大学の哲学科が廃止を通告されました。これに抗議する署名が行われています。

首都大学東京の西山雄二さんのサイトに詳しいブログ記事があったので、転載しておきます。
http://rightphilo.blog112.fc2.com/blog-entry-108.html

2010年4月26日、イギリス・ミドルセックス大学当局は、哲学科の教員に対して一方的に、学部から博士課程までの全プログラムの廃止を通告した。同哲学科は世界をリードする学科で、国際的に卓越した研究活動で評価が高い。英語圏におけるヨーロッパ大陸哲学の最重要の研究拠点として知られている。ヨーロッパの現代思想、批判理論、精神分析、美術理論、マルクス主義思想などの幅広い研究教育が展開されている。

紹介記事:
http://thethirdestate.net/2010/04/middlesex-university-shamefully-cuts-philosophy-department/
http://www.cinestatic.com/infinitethought/


同大学では、The Centre for Research in Modern European Philosophy(近代ヨーロッパ哲学研究センター)http://www.web.mdx.ac.uk/CRMEP/INDEX.HTMも運営されており、大学院レベルでの先端的哲学教育プログラムが国際的な仕方で実施されてきた。現代フランス思想研究のエリック・アリエズEric Alliezやピーター・ホルワードPeter Hallward、ドイツ哲学研究のピーター・オズボーンPeter Osborneらが現在の教員で、かつてはアレクサンダー・ガルシア・デュットマン(Alexander Garćia Düttmann)などが教鞭をとっていた。

大学側の言い分では、「哲学科が世界的に優れた学科であることは認識しているが、単純に財政上の理由」とのこと。壮大な愚行だとしか言いようがない。当局と哲学科教員との会談では一方的に廃止が告げられた模様だが、すでに署名活動は始まっている。「哲学への権利」の目下の最前線のために連帯を願う。


署名HP: ミドルセックス大学の哲学を救おう(Save Middlesex Philosophy)

http://www.gopetition.com/petitions/save-middlesex-philosophy.html
(ページ下方の「Sign the petition」をクリックで手続き開始。誰でも簡単に署名できます。もちろん、研究者や大学院生でなくとも結構です。)
HP: Save Middlesex Philosophy http://savemdxphil.wordpress.com/


また、ガーディアンにも「A blow to philosophy, and minorities」という記事が上がっているので、ご参照下さい。