ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

第七回再洗礼派勉強会開催のお知らせ

3月21日の14時から第七回再洗礼派勉強会を開催します。今回は読書会の一つのハイライトになるであろう16世紀を代表する心霊主義者シュヴァンクフェルトとセバスチアン・フランクの章を読みます。徹底的に内面的信仰を重視し、党派制を拒否し、宗派を形成しなかった彼ら心霊主義者は、近世思想史上でも非常に興味深いと思います。また、「チャーチ、セクト神秘主義」というトレルチの教会の三類型を考える上でも、知っておいて損はないと思われます。ぜひ奮ってご参加下さい。

日時:3月21日(日曜日) 14時〜19時 
場所:早稲田大学早稲田キャンパス 26号館 第301会議室
地図:http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html


 報告内容予定

・読書会:Emmet McLaughlin, Chapter Four. Spiritualism: Schwenckfeld and Franck and their Early Modern Resonances, in: John D. Roth(ed.), A Companion to Anabaptism and Spiritualism, 1521-1700, Leiden-Boston 2007. (報告:山本大丙)

・高津秀之「近世都市ケルンにおける参事会統治と政治的コミュニケイション」

*読書会にはどなたでも参加できます。当該箇所を読んでこなくても報告とレジュメで内容が把握できますので、近世の心霊主義について関心がある方は是非お気軽にご参加下さい。


・再洗礼派勉強会は、16世紀宗教改革時代に発生した再洗礼派の歴史に関心のある研究者同士の情報交換、交流を目的とした勉強会です。

・これまで日本では再洗礼派の研究者は、個々人で個別に研究してきましたが、再洗礼派研究が時代や地域によって極度に細分化されている昨今では、自分の専門外の研究状況や情報を網羅的に把握するのが困難になっています。そのため、再洗礼派研究の全体像を概観し、より広い視野で研究を進めていくためには、再洗礼派研究者間の協力が必要だと考え、再洗礼派勉強会を開催することにしました。

・勉強会では、再洗礼派の歴史を専門とする研究者が中心となり、再洗礼派研究の研究史、重要研究、研究状況の紹介、または自身の研究発表などを行います。また、各々が入手した再洗礼派に関連する文献や論文、情報を持ち寄り交換します。

・再洗礼派研究を専門にしていない方でも、関心のある方の参加を歓迎します。
その際に自己紹介を兼ねて、ご自身の専門分野の重要研究などを簡単に紹介していただければありがたいです。参加を希望される方、その他ご質問などは以下のメールアドレスまでご連絡ください。saisenreiha@gmail.com

・交流目的の気楽な雰囲気の勉強会ですので、どなたでもお気軽にご参加下さい。