ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

日本語に翻訳された教理問答集

森安達也『近代国家とキリスト教平凡社ライブラリー、2002年 を読んでいるが、西方の教会だけでなく正教圏についてもかなり触れてあるので大変面白い。

森安達也『近代国家とキリスト教』平凡社ライブラリー、2002年

この本によれば、キエフ府主教ピョートル・モギラはカトリックの手法を学び、キエフ修道院に神学校を設けラテン語で教育を行ったり、1638年頃に教理問答形式の『正教の信仰告白』をラテン語で書いたりしていたそうだ。日本でも『正教之宗門』として1883年に刊行されたとのこと。(90-91,102頁)

日本での教理問答集の翻訳はカトリックが最も早く1592年に『どちりなきりしたん』が印刷された。その後1883年にモギラの教理問答が出版され、ルターの『小教理問答』が出たのは1895年と一番遅かったそうだ。(90-91頁)

最近は著作権切れの本はネットで落とせることが多いが、少し探したら以下のような文書が見つかった。

  • 水島行楊『絵入ハリストス正教大意』正教本会編輯所, 1902

東方正教の基本的な教えがまとめられている。
https://books.google.co.jp/books?id=GOpYG5KwOS0C&dq=%E7%B5%B5%E5%85%A5%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B9%E6%AD%A3%E6%95%99%E5%A4%A7%E6%84%8F&hl=ja&source=gbs_navlinks_s

  • LucienDrouart de Lezey『公教図解』三才社, 1901

https://books.google.co.jp/books?id=wcsXdJfy4q0C&hl=ja&source=gbs_navlinks_s

  • 『天主公教要理: 耶蘇基督降生1921年』天主公教会, 1922 

https://books.google.co.jp/books?id=ZscoZ99KGMIC&hl=ja&source=gbs_navlinks_s