ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

今まで一番良かったハウプトゼミナール

今日、宗教改革と女性についてのハウプトゼミナールが終わりました。印象的だったのは、この授業の最後に、先生が、今までこんなに上手く行ったハウプトゼミナールは今まで経験したことがない、本当に満足していると言っていたことです。

ドイツには、ゼミには幾つか種類があって、ハウプトゼミナールは、学部生のゼミという感じです。だいたい、学生が口頭発表をして進んでいくのですが、何分まだ右も左も分からない感じの学生の発表なので、二次文献をまとめただけとか、我流の滅茶苦茶な発表も多いです。

ただ、今回のハウプトゼミナールは、学生に史料に基づいて発表、議論をさせたところが成功の秘訣だったと思います。このゼミでは、最初の数回の授業で、宗教改革、そして近世の女性や結婚について先生が基本的な原理を学生に教え、その後様々な史料を用いた様々なテーマの発表が行われました。そのため、学生も、史料のどこに注目すれば良いか、あらかじめ見当がつくようになっていましたし、議論の中で、そのポイントが、さらにはっきりしていきました。

私も、この授業のおかげで普段余裕が無くてなかなか読めない史料を色々読みましたし、近世の女性問題についての幅広い知識を得ることができました。今後非常に役に立つであろう、本当に充実したゼミだと思いました。そのため、先生が、非常に高く評価していたのも納得できました。

二次文献だけではなく、実際に史料を読むことの大切さ、それ以上に面白さを再確認できた良い授業でした。