ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

ハンナ・アレント『人間の条件』

日本から持ってきたは良いけど、読まずに放置していたハンナ・アレントの『人間の条件』を読んでいます。思想的な著作を読まなくなり、経験主義に肩まで浸かった私には、著しく読みにくいです。論証をすっ飛ばして、どんどん先に進んでいく突進力や、錯綜した論理は凄いの一言です。やはりこのレベルの人は、無茶苦茶頭が良いので、私のような凡夫には、文と文の繋がりがなかなか追い切れません。

まだ、途中までしか読んでいませんが、ネットで関連した文章をチェックしました。

アレントのこの本を読みながら思ったのは、やはり長い目で見ると、賃労働の歴史について調べないとマズイと言うことです。この間読んだ本の中でも、賃労働と結婚の変遷には密接な関係があったと述べられていましたし、中世後期から近世、近代、現代に到る道筋を考える時に、避けて通れないものだという感は、強く受けています。