ドイツの大学の国際的評価
イギリスの新聞Times が、世界の大学のランキングを発表しているようです。上位は、ハーバード、MIT、オックスフォード、ケンブリッジ、スタンフォードなど、アングロサクソンの大学がずらりと並んでいます。
我が日本はと言うと、東京大学が16位に入っています。かなり上位ですが、北京大学が15位に入ったので、アジアの大学の最高位は逃しました。
さて、ドイツの大学はと言うと、最高位がハイデルベルク大学の45位、100位以内に入っているのは他にはミュンヘン大学(LMU)だけです。これを見ると、ドイツの大学は、世界の最高水準にあるとはお世辞にも言えません。
ドイツの教育問題というと、初等教育の方が話題になり、ずっと前から改革が叫ばれていますが、大学の方も色々と問題を抱えています。ドイツの大学が、国際競争力を失っているということはすでに意識されており、前のSPD 政権も、アングロサクソンのエリート校に負けないエリート大学を作ろうという計画を出したこともありました。
現在ほとんどの州で政権を担当しているCDU/CSU が、これまでの大学の学費無料を廃し、学費を徴収しようとしているのは、単に財政問題の解決だけでなく、より良い教育を学生に受けさせ、国の競争力を再び取り戻そうと考えているからです。
ミュンスター大学でも、学生数が多すぎて、ゼミでも数十人が参加する、日本の私立大学のような状態になっています。とてもエリートを育てる環境でないことは、間違いがありません。