ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

デフェンターの反キリスト

でも、今日の授業の後、今度別のゼミの発表に関する本を、先生から無料でもらってしまいました。“Hermann Niebaum, Robert Peters, Eva Schütz und Timothy Sodmann (Hg.), Der Deventer Endechrist von 1524. Ein reformationsgeschichtlches Zeugnis. Teil1: Faksimile-Druck mit einführenden Beiträgen, Köln, 1984.“という本なのですが、先生も編者の一人なので、余りを持っていたのでしょう。

カール−ハインツ・キルヒホフが、ミュンスターでの終末論の広がりについての論文を書いたときに言及していたので、私はゼミの発表のテーマにこの著作を選んだのですが、まさか本をもらえるとは思えませんでした。

私はまだ読んでいないのですが、先生によれば、この「デフェンターの反キリスト」は、カトリックがルターを反キリストだと非難している論争書だそうです。この本は、できるだけ広い範囲の人が読めるように、中世オランダ語と中世低地ドイツ語が混じった、ちょっと変わった言葉で書かれているそうです。

民衆語でパンフレットや論争書を書いて自分たちの意見を広めることが普通だったプロテスタントに対し、カトリック側が、ラテン語ではなく、民衆語で書いた論争書を出版する例は多くありません。そのため、結構貴重な著作のようです。

私も、以前何処かでカトリックがルターを反キリストとして非難する例もあったというのは読んでいましたが、きちんと調べるのは初めてなので、面白そうだなと思います。とは言え、この著作、ファクシミリ版で、活字で印刷されているとは言え、旧字体で、しかも見慣れない表現が多いと言うことで、読むのはかなり難しいです。しかも、なんと240ページもあるのです!

全部読もうと思ったら、発表の時期まで自分の研究は何もできなくなるので、周辺論文を読んで、本文は参考程度に斜め読みすぐらいしかできませんが、カトリック側から描かれた終末論がどのようなものか、できるだけ読んでみようと思います。