ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

疲労困憊

今日も朝からミュンスター市立文書館で、租税記録をせっせとエクセルに打ち込んでいました。今打ち込んでいる租税記録は、字が綺麗なので、余り困難なく、さくさく作業が進みます。いや、全部分かるわけではないんですが。

以前は、1時間も手書き文書を眺めていると、吐き気がするくらいの肩こりと頭痛に襲われていましたが、最近は大分慣れてきたようで、平気で何時間も作業できるようになりました。しかし、活字読みと比べると、手書き文書の解読は、消耗度が段違いに高いことには変わりがありません。今週は、水、木、金と、文書館に籠もりきりだったので、もう精も根も尽き果てた感じです。

私は、他人が租税記録を使って行った研究には目を通していましたが、自分で租税記録を見るのは今回が初めてということで、分からないことが多く、なかなか困ります。

この時代は、まだ度量衡も統一されていないので、様々な単位が混じっているので計算に困ります。一応、16世紀のミュンスターの法関係の史料集に、度量衡に関する規定もあるのですが、租税記録で使われている単位と、一対一対応になってないので、どう計算して良いものか、良く分かりません。

しかし、原史料を見るのは楽しいことです。全部は分からないのは残念ですが、租税記録がどういう史料で、どのように記述されていたのかに付いては、ずいぶん知識が付きました。まだ、史料に通じていないので、不明な部分を解明していかなければなりませんが、分からなかったことが次第に分かってくるのは楽しいので、苦労する甲斐はあるなと思います。