ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

研究史をたどって。

最近は、博士論文の焦点をどこに当てるかを考えるために、もう一度ミュンスター再洗礼派だけでなく、宗教改革全体の研究史を頭の中で整理しています。そのため、重要研究を読み返したり、未読の理論的研究を読んだりしています。一度読んだ論文でも、何年も前に読んだものなどは、内容をかなり忘れているので、読み直しても大変新鮮に感じる部分も多いです。

しかし、まだかなり知識が足りない部分も多く、Berndt Hamm のNormative Zentrierung やHans-Jurgen Goertz のAntikrelikalismus などの日本の宗教改革研究では、それほど重要視されてこなかった理論や、北西ドイツの他都市における都市反乱と宗教改革運動の進展と失敗の関係なども、もっときちんと理解しなければならないと反省する次第です。