フランスとアメリカにおけるキリスト教の後退
フランスのルモンド紙が実施した世論調査で、同国のカトリック人口が急激に減少する一方、無神論者が増加したことがわかった。
1990年代初頭、カトリック教徒は全人口の80パーセントだったが、約10年経過した2006年末の時点で51パーセントとなり、29パーセントも減少した。また、無神論者は同じ期間で23パーセントから31パーセントに増加した。
カトリック教徒の98パーセントは「神様の存在を信じている」と答えたが、残りは「家族の伝統に従っただけ」と答えた。全人口の10パーセントだけが定期的に教会に出席している。
ピューリサーチセンターが06年9月6日から10月2日にかけて18歳〜25歳の若者1501人を対象に調査した結果、20パーセントが自身の信仰について「特定の宗教を信じない無神論者」と答え、20年前と比べて約2倍となった。「自分はプロテスタントの信徒である」と答えた人も44パーセントにとどまった。
「金持ちになること」を人生の優先順位で第1、2位に選んだ人は全体の80パーセントだった。また、50パーセントが「社会的名誉」と答えた。「立派なクリスチャンになること」と答えた人は4パーセントだった。
人生で最も重要な課題について質問したところ、18パーセントが「大学入学」「授業料の支払い」「卒業後の進路」など進学に関することを選んだ。20年前に実施された同じ調査ではわずか1パーセントだったという。
58パーセントが「同性愛は当然受け入れられるべき」と答え、約50パーセントが「同性同士の結婚は認められるべき」と答えた。また、66パーセントが「性に関することは自由であるべき」との認識を示し、若者の倫理感が大きく変化していることがわかった。
やはり、アメリカよりも、フランスの方が、無神論者が多いようです。しかし、欧米では、アノミーに対する反動である宗教リバイバルが起こるというより*1、順調に世俗化が進んでいるようですね。
*1:局所的には起こっているのでしょうが。