ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

なんで日本の社会学はこんなにレヴェルが低いの?

以前2ch で、「たまたま「なんで日本の社会学はこんなにレヴェルが低いの?」というスレを見つけたので、ついつい(途中まで)読んでしまいました。

日本の社会学のレヴェルが低いと主張する人は、海外で有名な研究者がいないことと、数理的でない、文学的な研究をしている社会学者が多いことをその理由の根拠にしているようでした。これが事実なのかどうか、私には判断が付きませんが、結構な人に共有されているイメージではあるのだろうとは思いました。これを呼んで私は、もし世界史板か何かで「なんで日本の西洋史はこんなにレヴェルが低いの?」というスレが立ったとしたら、多分同じ様な理由を根拠にするだろうと思いました。

これは、逆に言えば、数理的な手法を用いた実証的(科学的)な研究を行い、国際的(まあ、実質的には英語圏諸国とヨーロッパの有力国に限定されるのでしょうが)に有名になることが、レヴェルの高い学者の条件だと見なされているのだろうと思います。この辺は、現在の学問を取りまく暗黙の前提のようなものでしょうか。

ちなみに、私は、社会学については良く知りませんが、日本の西洋史は、個別研究に関しては、欧米の研究とレヴェルに差はないと思っています。著しい語学的なハンデがあるにもかかわらず、日本人研究者は、勤勉にがんばっていると思うのですが、そう思うのは、私がインサイダーだからでしょうか。