ロワイヤルとハーバマスとベネディクト16世
猫屋さんが、次期大統領候補のセゴレンヌ・ロワイヤルが、ル・モンドのインタビューで、ローマ教皇の失言についてコメントしている部分を翻訳して下さっています。
ヨーロッパに関していえば、キリスト教がその長い歴史にあたえた影響を認識することと、ヨーロッパの基盤がキリスト教にあると主張することとは、別の問題でしょう。ヨーロッパはひとつの宗教でもないし、ひとつの地理的広がりでもない:それは、神を信じるものと信じないものが支える政治的プロジェクトなのです。私たちのムスリム同胞(concitoyens musulmans )は同等なヨーロッパ人なのであって、右派のあるグループの人々がいうように、ヨーロッパはキリスト教徒のクラブではないのです
猫屋さんが、「この部分は、フランスでの宗教に関するあるコンセンサスをよく現してるな、と思います。」と述べているように、ロワイヤルさんは、フランスらしい厳格な政教分離の考えを持っているようです。
また、佐藤啓介さんのブログで、ユルゲン・ハーバマスとヨーゼフ・ラッツァンガー、つまり現在のローマ教皇ベネディクト16世の対談本である『ポスト世俗化時代の哲学と宗教』が紹介されていました。これは、かなり面白そうな雰囲気です。