ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

講演会が終わりました。

長崎に原子爆弾が投下されてから60年目に当たる8月9日(日本時間ではすでに翌日になっていたのですが)、無事、ここしばらくの懸案だった発表を終えることが出来ました。

今回の講演会は、私が頼まれたときは非常に小規模な催しだったはずなのですが、何故かどんどん話が大きくなっていき、本来広島、長崎の60周年を偲ぶことが目的だったのが、原発含めた核、あるいは戦争に反対する講演会になるなど、極めて政治色が強くなって行きました。終いには、ミュンスター大学で一番立派なホールで講演会が行われることになり、発表者も9人まで増え、地元の新聞社やテレビ局が来ることになるという、大袈裟な講演会になり(幸いなことに、結局テレビは来なかったのですが)、私が当初聞いていた話とは、全く違うものになっていました。

しかし、すでに色々なところに宣伝され、私も広島から来た日本人などと紹介され、客寄せパンダとして使われ、途中で降りれない状態になっていました。講演会そのものに関しては、私は失望と憤りしか感じませんでした。

そんなわけで、今回の講演会そのものには、個人的に非常に憤りを感じる部分が多かったのですが、自分の限られた講演時間や、悪条件、自分の乏しい知識、能力の中で、最大限やれることはやったし、結果も出たという意味に限定すれば満足しています。