性的な道祖神
稲荷講について調べる際に、図書館にあった様々な民俗関連の本を眺めていたのだが、その際に『相模の道祖神』平塚博物館、1999年という本があった。平塚市博物館で1999年に開かれた秋期特別展「相模の道祖神(さいのかみ)」の展示解説図録として作られたそうだ。
この図録には双体道祖神と単体道祖神の違いや、道祖神の分布の仕方など、色々なことが書いてあったのだが、私が面白いと思ったのは、性的な道祖神だ。(44-47頁)双体道祖神は男女なので既に性的な要素があるが、男女の象徴をそのまま描いた道祖神もあるそうだ。
ネットで検索すると、「性神博物館」というサイトに、神奈川県の性神一覧が載っている。
http://members3.jcom.home.ne.jp/seihaku/data/japan/kanagawa.html
相模原市田野の男根道祖神を紹介しているサイトもある。
http://park19.wakwak.com/~hotaru1/seinokami.htm
伊勢原市日向成瀬では、道祖神に大根、人参、龍の髭をあしらって作った男女の性器が供えられるのだそうだ。大住郡や愛甲郡では、このような野菜で作った模造性器を持って、子どもが新婚家庭を訪れお祝いする風習があったのだそうだ。(44頁)現在でもこのような風習が残っているのかは分からないが、昭和52年(1977年)に撮影された写真が載っているので、数十年前までは残っていたということになる。
道祖神の写真はネットでも多数見られるので、道祖神巡りをしている人は結構いるようだ。これまでは余り意識してこなかったが、歩く時に道祖神がないか、少し気をつけてみようと思った。
「道祖神のまねきにあひて」神奈川を含めた膨大な道祖神が紹介されている。
http://www2.tok2.com/home2/dousojin/index.htm
「道祖神と厚木の風景」厚木の道祖神が紹介されているサイト。
http://www13.plala.or.jp/OKADAKOUTA/