ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

宗教都市ラカウの創建と破壊

H. カメン著、成瀬治訳『寛容思想の系譜』平凡社、1970年、164頁に、ポーランドの反三位一体論者のグループであるソッツィーニ派が、1569年にラカウ Raków という新都市を建設し、彼らの宗教上の首都にしたと書いてあった。

Kaplan, Divided by Faith, p. 255 には、ラカウには、ソッツィーニ派のアカデミーがあったと書いてある。

GAMEOによれば、ポーランドにはソッツィーニ派の共同体が300ほどあり、1603-1637の間毎年今日か会議がラカウで開かれていたようだ。しかし、1638年にイエズス会の影響でポーランド議会はラカウのソッツィーニ派アカデミーの閉鎖と印刷禁止を決定したそうだ。カメンは、これをラカウの破壊と表現している。
http://gameo.org/index.php?title=Socinianism

結局ソッツィーニ派は、1658年に議会の決定でポーランドから追放されたそうだ。(カメン、167頁、)

Wikipediaによれば、現在は人口1200人の小さな村だそうだ。
http://en.wikipedia.org/wiki/Rak%C3%B3w,_Kielce_County