ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

映画

「Mädchen am Sonntag」

今日は相変わらず気温は低いものの、素晴らしい天気でした。最近晴れが多いので嬉しいです。太陽の光が着実に強くなっているのを感じます。こんな素晴らしい天気の日に私が何をやっていたかというと、法学部図書館で勉強をしていました。日曜日に開いている…

孤独と貧困

先日見たドイツ映画『Sommer vorm Balkon』は、下層に生きる都市民の孤独を描いた映画でしたが、実は、歴史的に見ても、貧困と孤独は密接な関わりがあります。私は下層民研究の専門家ではなく、中世末から近世までのドイツの都市についてわずかばかりの知識…

孤独にまつわる愉快な映画『Sommer vorm Balkon』

今日は、夜に、コロキウムをサボって映画を見に行きました。今日見た映画は、『Sommer vorm Balkon』(バルコニーの前の夏)というドイツ映画です。実は今日、この映画の主演女優の一人Nadja Uhl (ナジャ・ウール)が、ミュンスターの劇場に来る予定だったの…

『neueWut』

日本も衆議院選挙で盛り上がっているようですが、こちらももうすぐ連邦選挙があります。CDU-CSU 連合が過半数を確保するのか、まだ予断を許さない状況ですが、極めて高い確率でCDU 党首のアンゲラ・メルケルが、ドイツ初の女性首相に就任することになると見…

『キング・フォー・バーニング』のキャラクターたち

ミュンスター再洗礼派を描いたドラマ『キング・フォー・バーニング』には、実在した人物も出てきますが、彼らは、実際の人物とは、かなりかけ離れたキャラクターとして描かれています。今回は、ドラマのキャラクターと実際の人物が、どのように違うかに着い…

字幕担当者は、独和辞典を持っていないらしい(4)

また、『キング・フォー・バーニング』を見ていて気になったのは、字幕のキリスト教関係の用語が、全部間違っていることでした。一番根本的な間違いは、Bischof あるいはFürstbischof を、「枢機卿」と訳していたことです。実際には、Bischof は、普通「司教…

ドラマ中の非現実的描写(3)

また、この映画の問題は、非現実的な描写が余りにも多いところにもあります。たとえば、預言者ヤン・マティスが死んだ後、傭兵が市門の扉に彼の首を張り付けるというシーンがありますが、あれほど簡単に堀を超え、橋を渡り、扉まで来れるなら、ミュンスター…

『キング・フォー・バーニング』は歴史物ではなく、ファンタジー(2)

私は、ミュンスター再洗礼派を扱ったドラマ『キング・フォー・バーニング』を見ている間、正直かなり複雑な心境でした。このドラマは、私の研究している対象を扱っているため、どうしても、事実関係の間違いや脚色が気になってしまって、楽しんで見ることが…

ミュンスター再洗礼派事件を映像化したドラマ『キング・フォー・バーニング』(1)

実家から送ってもらった荷物が届いたので、早速原爆関係の本を読み始めています。今回は、本だけでなく、DVD も一枚送ってもらいました。そのDVD は、『キング・フォー・バーニング』というテレビドラマです。この『キング・フォー・バーニング』(原題『Kön…