ミュンスター再洗礼派研究日誌

宗教改革の少数派である再洗礼派について紹介していきます。特に16世紀のミュンスターや低地地方の再洗礼派、17~18世紀のノイヴィートの宗教的寛容を研究中。

2007-01-01から1年間の記事一覧

南三陸志津川海の旅

焼け付くような陽差しと真っ青な空が眩しい夏真っ盛り、私は日々家に籠もる生活を続けているわけですが、夏が終わる前にどうしても一度海を見に行きたかったので、本日は宮城県北部は志津川に行って参りました。志津川駅へは、気仙沼線で仙台から直通快速が…

XD-GW7150 を買った!

ずっとほしかったカシオの電子辞書XD-GW7150 をついに買ってしまいました。この電子辞書は、なんと独和辞典の最高峰小学館の『独和大辞典』を収録しているのです。これまでの電子辞書に収録されていた独和辞典は、『クラウン独和辞典』だったので、紙版の小…

構造構成主義

現在、西條剛央さんの「研究以前のモンダイ」という連載が、ネット上で行われています。 「本質」というと難解なものと思われるかもしれませんが,本来,物事の本質(エッセンス)というのはシンプルなものであり,きちんと考えれば誰もが了解できるものであ…

貧者の名誉と尊厳

先日「貧者の尊厳」という日記を書いたところ、id:sumita-mさんからトラックバックを頂きました。自分の研究関係の日記に言及を頂くというのは、おそらくこのブログ始まって以来の出来事なので、嬉しく思うと共に、恐縮しております。 非常に示唆に富む文章…

南山大学宗教文化研究所「科学・こころ・宗教」

「pensie_log」さん経由で、南山大学宗教文化研究所の「科学・こころ・宗教」というプロジェクトを知りました。 プロジェクトの趣旨 Focus現代日本社会において、科学は多大な影響と役割をはたしている。しかし、人間は理性と合理性のみによって生きているの…

ヴェーバーの宗教社会学に関するテクストが無料で読める。

マックス・ヴェーバーの『プロ倫』などの宗教社会学の著作がインターネットで公開されていました。ドイツ語と英語両方あります。 Max Weber, Ausgewählte Schriften. Potsdamer Internet-Ausgabe (PIA) Weberian Sociology of Religion

貧者の尊厳

少し前に話題になった赤木智弘さんの「『丸山眞男』をひっぱたきたい」と「続『丸山眞男』を ひっぱたきたい」」がネットで公開されていました。この文章は、社会的尊厳を得られない者が、社会的尊厳を得るためには、日本人であるという属性だけで尊厳と社会…

宗教市場理論の射程 : 世俗化論争の新たな一局面

社会学評論 Japanese sociological review, Vol.53, No.2(20020930) pp. 230-246 日本社会学会 ISSN:00215414宗教市場理論の射程 : 世俗化論争の新たな一局面 The Prospect of Theory of Religious Markets : A New Aspect in the Secularization Debate沼尻…

人間だけが言語をもっていることの不思議

「蒼龍のタワゴト」さんで紹介されていた岡ノ谷一夫さんのジュウシマツの歌文法の研究を紹介する記事を読みました。 では、どうして彼らは複雑な歌を歌うのか。小鳥が歌うのは求愛と縄張り防衛のためだが、どうもメスは複雑な歌を歌うオスを好むらしいのであ…

宗教の合理的選択理論

宗教社会学で、宗教の合理選択理論なるものがあるそうです。住家氏の批判的な論文で知ったせいもあり、彼らがクルーグマンが徹底的に馬鹿にしているというサプライサイド経済学に影響を受けていると読んだせいでもあり、アメリカローカルなバイアスが掛かり…

00年代に鬱病患者が激増

Socioarc さん経由で、おなじみの「社会実情データ図録」さんの「うつ病・躁うつ病の総患者数」に関する統計を見ました。 1996年には43.3万人であった総患者(調査日には通院しなかったが前後に通院している者を含む)は1999年には44.1万人とほぼ横ばいであ…

書評色々

Michael Mitterauer, Dimensionen des Heiligen. Annäherungen eines HistorikersFrankfurter Allgemeine Zeitung, 09.02.2001, S. 51Laß uns ein Wunder sein, ein wunderbares Wunder sein! Auch Töne, Steine und Scherben kann man auf einen Altar stel…

人文系の博士は、どうにもならないというのが現実だそうです。

また、博士に関する記事が出ていました。 若手の研究者は、仕事時間の20%を自由に使って好きな研究を――。日本物理学会(坂東昌子会長)が、こんなユニークな提言を発表する。 「20%ルール」は米企業「グーグル」などが取り入れて、社員のやる気を引き…

「回顧と展望」に見る若手研究者の問題点

「回顧と展望」では、私は中近世のドイツ史を中心に見るのですが、近代の「ドイツ・スイス・ネーデルラント」という項目に興味深い記述がありました。 近年、外国語の文書館で日本からの研究者らしき人々の姿を頻繁に目にするようになった。一次文献へのアク…

「回顧と展望」に見る歴史学の未来

日本の歴史学会で最も権威ある雑誌である「史学雑誌」は、毎年その一年の歴史学会の話題や研究を振り返る「回顧と展望」という号を刊行します。この号は、全歴史学徒必読ということで、私も必要な部分を読むのでした。 2006年の歴史学界総説昨年を振り返…

「博士」も定職が見つけられず…ポストドクター1万5000人超

大学院で博士号を取得したものの、研究機関や企業から正規採用されずに研究を続ける「ポストドクター」が、全国で1万5000人超に達したことが10日、文部科学省の調査で分かった。平成17年度中のポストドクターは1万5496人で、前年度より642…

Myth and Reality of Anabaptist/Mennonite Women

以前ご紹介した再洗礼派やメンノー派女性に関するシンポジウム「Myth and Reality of Anabaptist/Mennonite Women」のプログラムが公開されました。行けないのが、返す返すも残念でなりません。 Myth and Reality of Anabaptist/Mennonite Women Internation…

社会学と社会理論のための──『年報 社会科学基礎論研究』

社会科学基礎論研究会が発行している『年報 社会科学基礎論研究』掲載の論文の概要を、ネットで読むことが出来ます。 〈奇妙な棲み分け〉の背後へ――実証主義から現象学へ―― 張江洋直はじめに 1.実証主義と社会調査 2.実証主義パラダイムの構成 (1) 実証…

「宗教研究」の論文が無料公開

日本宗教学会が発行している学術雑誌「宗教研究」が、CiNii で無料で公開されています。そのため、読みたい論文を、pdf ファイルで気軽に読むことが出来ます。個人的には、これらの論文や報告が面白そうだと思いました。 住家 正芳「宗教社会学理論における…

Museum Hexenbürgermeisterhaus Lemgo

Von: "Museum Hexenbürgermeisterhaus Lemgo" Datum: 15.06.2007, 11:34 AUSSTELLUNG"vielschichtig"- Stadtgeschichte, Baugeschichte, Lebensgeschichten Die neue Stadtgeschichtliche Ausstellung im Museum Hexenbürgermeisterhaus LemgoAm Sonntag, de…

Vestische Zeitschrift

Vestische Zeitschrift Zeitschrift der Vereine für Orts- und Heimatkunde im Vest Recklinghausen Band 101 2006/07S. 5-17 Schmitt, Gerhard Freie Steine, Landwehr, Kirchspiel Haltern Das Vorfeld der mittelalterlichen Stadt HalternS. 19-33 Scho…

佐潟とイタリアン

この日は、海を見て和みたいということで、佐渡島に行くつもりだったのですが、結局疲れが取れず、寝坊したので近場で済ませることにしました。近くに、ラムサール条約に登録されたという佐潟という湿地があるようなので、そこに行ってきました。ただ、この…

日本西洋史学会の報告と日本海の夕焼け

この日も快晴で、夏のような一日でした。私は報告者で背広を着なければならなかったので、少々暑苦しかったです。私は、この日報告をしたので、報告前は緊張して人の話を聞く気分ではなく、報告後は燃え尽きて面倒な話を聞く気にはなりませんでした。そのた…

ウォーターフロントと日本西洋史学会の懇親会

日本西洋史学会目玉のシンポジウムがあったのですが、私は出席せず、午後3時頃に新潟に着いてからしばらくホテル近くをぶらぶらしていました。ホテルの近くに万代橋という橋が、信濃川河口付近にかかっており、私はその近くの川沿いを散歩しました。天気は…

日本西洋史学会に行こう

明日、あさってと、西洋史系学徒最大のイベントである日本西洋史学会が、新潟で開かれますが、私も出席します。明日の懇親会も出ますので、もし見かけたら、声をかけて下さい!

ベネディクト16世とブラジルのカトリック

南米のカトリック教会は、解放の神学の影響を大きく受けており、バチカンとは緊張状態にあるようですが、先日教皇ベネディクト16世がブラジルを訪れたときも、相互の考えの不一致が見られたようです。 ◎教皇、ブラジル訪問終える=共産主義と資本主義に警…

英文法修正修飾ソフト「White Smoke」

ネイティブでない人が、英文を書くとき、ネイティブが書いたような英文に修正してくれるソフトがあるそうです。これ、あると凄く便利そうですね。「White Smoke」

L. フェーブル『フランス・ルネサンスの文明』

フランス・ルネサンスの文明―人間と社会の基本像 (1981年) (歴史学叢書)作者: L.フェーヴル,二宮敬出版社/メーカー: 創文社発売日: 1981/05メディア: ? クリック: 6回この商品を含むブログ (1件) を見るアナール派の大物歴史家の書いたフランス・ルネサンス…

面白そうな文献

Jelsma, Auke J. “The King and the Women: Münster, 1534-35.” In Frontiers of the Reformation. Dissidence and Orthodoxy in Sixteenth-CenturyEurope. Ed. Auke J. Jelsma, 52-74. Aldershot, 1998. Panhuysen, Luc. De beloofde stad. Opkomst en onde…

手書き文書を見る。

ネットで、結構手書き文書が見られるようです。便利ですね。 Die Nibelungen-Handschrift C digital Große Heidelberger Liederhandschrift (Codex Manesse) リンク集:Historische Hilfswissenschaften Kodikologie ついでに、東フリースラントの租税台帳リ…